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こんにちは。学生ライターのさやかです!
今回私が皆さんにご紹介するのは、元塗師町家で営業しているカフェ。
和歌山県海南市にある「黒江ぬりもの館」です。
こちらの古民家、なんと江戸時代、180年前に建てられたものなんだそう。
「黒江ぬりもの館」ではそんな素敵な空間で美味しいお食事を楽しむことができます。
それではさっそく、「黒江ぬりもの館」の魅力について見ていきましょう!
お店のこだわり
お店を始めるきっかけになったのは、店主の瀬戸山さんが初めて黒江の地を訪れた時に感じた、もっと何か面白い仕掛けがあったらより多くの人が訪れてくれるのではないか、という想いだったそうです。
黒江は漆器の産地として有名で、「黒江ぬりもの館」も元々は漆器の直売所だったんだとか。
それがカフェとしてリニューアルし、代々黒江の女性たちでバトンを繋ぎながらここまでやってきたそう。
たくさんの人々の手で守られてきたからこそ、180年前の建物が綺麗に保存されているんです。
そのバトンを受け取って今現在カフェを運営されているのが、店主の瀬戸山さんです。
こちらのカフェの魅力は何といっても、当時の人々の暮らしが感じられる古民家ならではの雰囲気。
江戸時代の職人技によって作られたこの建物の中にいると、180年前に一体どうやってこんなものを建てたのだろう、という気持ちになります。
柱や梁などからは材料となった木の温もりが感じられたり、家の構造自体が現代とは全然違ったり。
ここ「黒江ぬりもの館」では、モダンな建物ではとても感じられないような、ゆったりとした特別な時間を過ごすことができます。
実際に訪れられたお客様も、他の建物を訪れたときとは全く違う雰囲気に思わず感嘆の声をあげられるそうです。
またこちらには展示・販売スペースもあり、実際に塗り物を手に取って購入することもできます。
おすすめ来店時間
お客様の年代は様々ですが、最近は年齢層が低くなりつつあるそう。
女性のお客様が多めですが、男性一人で訪れる方も。
どなたでも入りやすい雰囲気のお店です。
週末のランチ時などは満席になることもあるため、あらかじめ予約されることをおすすめします。
おすすめメニュー
「黒江ぬりもの館」では、できるだけ地元産の食材にこだわった料理をいただくことができます。
ここではランチの「気まま定食」が大人気。
以下ではその「気まま定食」から二品、デザート一品をご紹介します。(価格は全て税込みです。)
味噌香る 柚子味噌春巻き 1,100円
まずご紹介するのは、柚子味噌春巻き。
「気まま定食」の選べるメニューのうちの一つです。
こちらは味噌に柚子を混ぜこんだ自家製の白みそと、品質にこだわったささみを和えたものを春巻きにした一品。
外側のパリッとした食感とちょうどよく焦げた味噌の風味、そこにふわっと香る柚子が食欲をそそります。
地元の良質な米油を使用しているため、揚げ物ですが胃に優しいメニューです。
こちらのメニューは、常連さんからたくさんの柚子をもらったことがきっかけで考案されたそう。
お客様との繋がりから生まれた人気商品です。
カレー香る ささみチーズ春巻き 1,100円
続いてご紹介するのはこちらのささみチーズ春巻きです。
こちらも「気まま定食」として選べるメニューの一つ。
食欲をそそるカレーの風味と、とろっと伸びるチーズが癖になるような一品です。
春巻きのサクサクした食感とササミのジューシーさもポイント。
こちらも良質な米油を使用しており、胃もたれしないのが嬉しいですね。
これら春巻きの他にも、「気まま定食」では豆腐ハンバーグ・唐揚げ・油淋鶏をメインとして選ぶことができます。
黒江ぷりん 450円(料理とセットの場合350円)
最後にご紹介するのはこちらの黒江ぷりん。
黒江の名を冠している「黒江ぬりもの館」の看板メニューです。
一番の特徴は、厳選した地元の食材を使用しているということ。
牛乳は海南市の寺尾牧場のノンホモ牛乳を使用しています。
ノンホモ牛乳とはホモジナイズ(生乳内の脂肪球を均質化する作業)していない牛乳のこと。風味が芳醇で、牛乳臭さがないのが特徴です。
実は牛乳が好きではないという店主の瀬戸山さんですが、このノンホモ牛乳は美味しく飲めるそう。
卵は有田川町の平飼い卵を使用しています。
平飼い卵とは、ケージではなく鶏舎を自由に歩き回る鶏が産んだ卵のことです。
これらの材料を低温で蒸し焼きにすることで黒江ぷりんは作られています。
まずは素材そのものの味を楽しんでほしいという店主さんのこだわりから、ソースは別添えになっています。まずはソースをかけずに味わってほしいと店主の瀬戸山さん。
プリンといえばカラメルのイメージですが、「黒江ぬりもの館」のソースはカラメル入りの黒蜜です。そこにきなこが一緒に添えられていて、和風テイストのプリンとなっています。
漆器のトレーに丸い瓶が乗せられた、可愛らしい見た目も楽しめる一品です。
また漆器の町黒江にあるカフェということで、お食事は塗り物の器で提供されます。
店主さんによれば、塗り物は使えば使うほど味が出るんだそうです。
器やスプーンに実際に口を付けた時の温もりなど、普段使いとしての塗り物の良さを実感することができます。
また飲み物のグラスも、アデリアという会社のレトロなグラスを使用しているそう。
お食事だけでなく、店主さんのこだわりがつまった器にも注目です。
おわりに
カフェの運営を始める際、女性が一人でも訪れやすい店にしたいと思っていたという店主の瀬戸山さん。
その言葉通り、そこにはふらっと気兼ねなく立ち寄れるような、どこか懐かしいような空気が流れています。
また瀬戸山さんは、「人と人との出会いが生まれるような場所になれたら」ともおっしゃっていました。
時には旧知の友人同士が再会したり、全くの他人同士で自然と会話が生まれたりするんだそう。
それもこの唯一無二の雰囲気があるからこそなのかもしれません。
そんな「黒江ぬりもの館」では現在、月に一度の夜カフェがオープンしています。
節分前に手巻き寿司、ひな祭り前にちらし寿司、というように毎月季節に合わせたテーマに沿ったメニューを楽しむことができます。
席数に限りがあるので予約必須です!
皆さんもぜひ実際に訪れて、180年の歴史を体感してみてください。
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