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こんにちは!動物園でヘビを首に巻かれた経験から、少しだけヘビに苦手意識がある学生ライターのしほです。
そんな私ですが、とある“シロヘビ”だけはなぜか会いたくなる存在です。
というのも、このシロヘビは見た目こそヘビですが、性格は驚くほど穏やかで、動きもゆったりとしているからです。
今回は、そんな“白い守り神”に会える場所、山口県岩国市の“岩国シロヘビの館”をご紹介します!
訪れる前の予備知識として、そして「ちょっと会いに行ってみようかな」と思ってもらえる記事になれば嬉しいです。
シロヘビって、そもそも何者?
シロヘビとは、白い体を持つアオダイショウのアルビノ個体を指します。
アルビノとは、体内でメラニン色素がうまく作られず、皮膚や毛が白く見える遺伝的現象です。
多くの動物では、約1万〜2万匹に1匹の確率でしか生まれないとされ、自然界ではとてもレアな存在です。
「ホワイトタイガーと同じなの?」と思われるかもしれませんが、実は少し違います。
ホワイトタイガーはメラニンを作る能力はありますが、その色素が少ない“白変種”であり、アルビノとは別の現象なのです。
その点、岩国のシロヘビは完全なアルビノ。
しかも、その状態が一代限りではなく、群れとして長く受け継がれているという、世界的にも非常に珍しい存在なのです。
体長はおよそ180cmほどで、実物を見ると、思わず息をのむ迫力があります。
いつから岩国に?シロヘビの歴史をたどる
シロヘビが文献に初めて登場するのは、江戸時代中期の岩国市の歴史を年次順に記録した『岩邑(がんゆう)年代記』(1783年)といわれています。
大洪水のあと、水が引いた場所に尾の切れたシロヘビが現れ、それが漢方薬として使われた──そんな記述が残されています。
ただ、最初は漢方薬だったシロヘビが岩国市が誇る白い守り神になった背景には、岩国ならではの環境が関わっているとも考えられています。
1600年の関ヶ原の戦いののち、岩国に移った吉川広家公が米作りを奨励し、錦見一帯(現在の岩国市)には多くの米倉が建てられました。
米倉には米を狙うネズミが集まり、ネズミを捕まえるヘビもまた、米倉の周辺で暮らすように。そしてその後、突然変異でアルビノ個体のシロヘビが生まれたとされています。
人々の暮らしに欠かせない米を守る生態と、白く輝く姿からシロヘビは“幸運を呼ぶ家の守り神”として大切に保護され、徐々にその数が固定化したことで、気づけば岩国の象徴的存在になったのです!
会いに行ける守り神‐“岩国シロヘビの館”へ行こう
「シロヘビって実物はどんな感じ?」「怖いかな…?」
そんな不安をやわらげてくれるのが、山口県岩国市の錦帯橋の近くにある“岩国シロヘビの館”です。
ここは、シロヘビの歴史や生態を“見て・知って・体験できる”ミュージアム。
外観は、シロヘビが住み着いたといわれる米蔵をモチーフにしており、入口からすでに独特の世界観に引き込まれます。
岩国白蛇物語 ― まずは歴史から知ろう
このコーナーでは、古文書や絵をもとに、シロヘビと岩国の人々との関わりが紹介されています。
江戸時代から守り神として親しまれてきた背景や伝承が物語のように学べます。
ここでは、シロヘビがなぜ“特別な存在”なのか、その理由を歴史から知ることができます。
シロヘビ百科 ― カラダの秘密をのぞいてみる
骨格模型・内臓模型・皮膚の標本などを通して、シロヘビの体の構造を立体的に理解できる展示です。
白くなる理由やウロコの役割など、基本的な生態も丁寧に解説されています。
見た目だけではわからない、“中身”を知るとシロヘビへの印象がぐっと変わります。
シロヘビの不思議 ― 遊びながら、「なるほど!」を体感
クイズや体験型ゲームを通して、シロヘビの食事・動き方・遺伝のしくみを楽しく知ることができます。
触って遊べる展示が多く、子どもから大人まで「学ぶ」というよりも「つい夢中で遊んでいたら詳しくなっていた」、と感じられるコーナーです。
シロヘビ生体展示 ― 本物のシロヘビを見に行こう
ガラス越しに、本物のシロヘビを間近で観察できる展示です。
ゆったりとした動きと白く輝く体は、思っていた「少し怖い」ヘビのイメージをくつがえしてくれます。
運がよければ赤ちゃんシロヘビに出会えることもあり、生きた守り神の魅力を実感できます。
📌どこにあるの?“岩国シロヘビの館”への案内
・📍住所:〒741-0081 山口県岩国市横山2丁目6-52
・🚶アクセス:錦帯橋バスセンターから徒歩約10分
・⌚開館時間:9:00~17:00
・📅無休(※保守点検等の臨時休館あり
・📞お問い合わせ(電話):0827-35-5303
・🎫入館料:大人(高校生以上)/200円、子供(小・中学生)/100円
・🔗公式HP:岩国白ヘビの館
おわりに
世界でもほとんど例のない“アルビノが群として定着したヘビ”。それが“岩国のシロヘビ”です。
その希少性だけではなく、長い時間をかけて人々に守られてきた歴史が、シロヘビの存在をより特別なものにしています。
白く光る体とルビーのように赤い静かなまなざしには、不思議な魅力があります。気が付けば、「ちょっと会ってみたいかも」と思ってしまうはずです!
“岩国シロヘビの館”の周辺には、日本三名橋のひとつである錦帯橋や、山の上にたたずむ岩国城といった見どころがあります。
【🔍錦帯橋について】
【長~い歴史・長~い橋】日本三名橋・錦帯橋の350年
【🔍岩国城について】
【山口県岩国市】完成からわずか7年で取り壊された幻の城🏯―コースを選んで岩国城を堪能しよう―
こちらも合わせて読んでいただけると、岩国市のまち歩きがより楽しくなるはずです!
シロヘビとの出会いとともに、山口県岩国市の奥深い魅力をじっくり味わってもらえたらうれしいです。
参考
・公式HP|岩国シロヘビの館
・大森ペット霊堂|驚くべき動物 アルビノの世界:その特徴と生存の課題を探る
・PetsCare|野生の珍しいアルビノ動物:ペットと野生動物におけるアルビニズムの理解
・岩国市公式観光Webサイト|岩国旅の架け橋|岩国シロヘビの館
・山口県観光サイト|おいでませ山口へ|岩国シロヘビの館
・ひろしま公式観光サイト|岩国シロヘビの館
・株式会社トータルメディア開発研究所|岩国シロヘビの館
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