ラグビーの聖地として全国的に有名な東大阪市・花園ラグビー場。ラグビーワールドカップ2019の開催地の1つでもあり、ラグビーを楽しむ全ての人の憧れの場所です。
そんな東大阪市は『スポーツのまち東大阪』として、「マスターズ花園」をはじめとするさまざまなイベントを開催しています。
そして、2025年10月11日には世界37ヶ国85都市以上で開催されるスポーツの祭典「ザ・コーポレートゲームズ」が東大阪市で開催されることも決定しています!
今回は東大阪市国際観光室の稲垣様、花園・スポーツビジネス戦略課の伊藤様よりお話を伺い、『スポーツのまち東大阪』の魅力と、今後開催される注目のイベントについてご紹介します!
東大阪市はなぜ『スポーツのまち』?
東大阪市でスポーツを通じたまちづくりに力を入れている理由を教えてください。
伊藤(花園・スポーツビジネス戦略課 主査):東大阪市には、日本初のラグビー専用グラウンドである「ラグビーの聖地東大阪市花園ラグビー場」があります。
毎年冬に全国高等学校ラグビーフットボール大会が開催され、2019年にはラグビーワールドカップ2019日本大会の開催地のひとつとなったことで話題を集めました。
スポーツ庁が定める「スポーツ基本計画」では「『する』『みる』『ささえる』を通じて、スポーツに『自発的』に参画し、『楽しさ』や『喜び』を得ることは、人々の生活や心をより豊かにする『ウェルビーイング』の考え方にもつながるものである。生涯を通じてスポーツを『好き』でいられる環境を整えていくことが不可欠である」とされており、私たち東大阪市もスポーツを通じたまちづくりに努めております。
また、東大阪市では強度な身体活動が伴う運動をスポーツと定義しており、「eスポーツ(※1)」や「マインドスポーツ(※2)」といった大きな身体活動を伴わないスポーツに関しては、現状東大阪市の推進するスポーツには含まれておりません。
※1:電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。
※2:高い思考能力を用いて競われるゲームを一種のスポーツと見なしたもの。(例:囲碁、将棋、チェスなど)
特にスポーツを『する』の部分に注力されている印象を受けますが、具体的にはどのような取り組みを実施していますか。
伊藤:例えば車いすスポーツ体験イベント「してみるウィルチェア」や「キッズボールパーク」といったイベントの開催が挙げられます。スポーツ神経学において、幼少期に行った運動が人生を通じた体力・運動習慣の基礎になると言われていることから、東大阪市のスポーツイベントは「子どもスポーツファースト」の考えのもと実施されることが多いです。
また、スポーツを『みる』『ささえる』の分野では、毎年プロ野球ウエスタン・リーグ公式戦を花園セントラルスタジアムで開催するなど、トップレベルのスポーツを身近で観戦できる機会を設けることで、子どもたちがスポーツに興味を持つ機会の創出にも取り組んでおります。
さらに、「高齢者が活躍するまちづくり」も推進しており、健康増進を目的とした楽らくトライ体操の普及や、プロスポーツチームと連携した高齢者招待事業にも注力しております。
スポーツに関するイベント情報は東大阪市公式LINEアカウントや市政だより、ポスターの掲示などでお知らせしておりますので、ぜひチェックしてください。
屋外型の車いすスポーツ施設である「東大阪市立ウィルチェアスポーツコート」についても教えてください。
伊藤:大阪府内には車いすスポーツの実施が認められていない体育館が多くあり、また認められていても施設を利用するためには非常に高い競争率を勝ち抜かなければなりません。
そのような中で、より多くの方々に車いすスポーツを楽しんでいただきたいという思いや、東大阪市で活動する車椅子ソフトボールチームなどの屋外で実施する車いすスポーツを支えたいと考え、「東大阪市立ウィルチェアスポーツコート」の設立に至りました。
屋外型のウィルチェアスポーツコートの設置は日本国内初・国内唯一(2025年7月時点)です。現在は車椅子ソフトボール日本代表チームの合宿や、車いすスポーツ普及のためのイベントなどで活用しております。
『スポーツツーリズム』を推進するために、どのような取り組みを実施されていますか。
稲垣(国際観光室 主査):東大阪市のラグビーの聖地である「花園ラグビー場」を年間を通じて活性化すべく、春には中学校や高校のラグビー部を誘致し、キャンプ地としてご活用いただいております。
2024年度は5校のラグビー部の皆様にお越しいただき、「スポーツのまち東大阪」を身近に感じながら、ラガー憧れの舞台で練習に励んでいただきました。
☆「花園ラグビー場」での合宿・練習実施にご興味をお持ちの方は、下記へお問合せください。
東大阪ツーリズム振興機構
〒577-0011 大阪府東大阪市荒本北1丁目1番1号 東大阪市役所別館2階
TEL:06-4309-8083
FAX:06-4309-8084
e-mail:hta-jimukyoku@higashiosakatourism.com
※東大阪市 国際観光室でもご相談を承ります。
国際スポーツフェスティバル「ザ・コーポレートゲームズ」が東大阪で開催!
1980年代にイギリスで生まれ、これまで世界37ヶ国85都市以上で開催されたスポーツの祭典「ザ・コーポレートゲームズ」。
2025年10月11日(土)に東大阪市主導のもと、「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」を開催することが決定しました!自治体が主催して開催するのは日本国内初です。
☆「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」特設サイトはこちら!
https://corporate-games.jp/2025/
「ザ・コーポレートゲームズ」とはどのようなイベントですか?
稲垣:「ザ・コーポレートゲームズ」とは、1980年代にイギリスのスポーツ・フォー・ライフ社によって設立された、あらゆる団体や企業がチーム単位で参加する世界最大級の国際スポーツフェスティバル・大運動会で、のべ100万人以上が参加しました。
チーム単位であれば東大阪市外にお住まいの方を含め、誰でも参加可能です。
スポーツを楽しみ、個人の健康増進を図るだけではなく、企業・団体等のチームビルディングやコミュニケーションツール、健康経営や福利厚生の一環、地域活性の取り組みとしても注目されています。
「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」の誘致に至った経緯を教えてください。
稲垣:スポーツのまちづくりを推進し、交流人口の増加と地域経済の活性化を図るため「東大阪スポーツ推進計画」及び「東大阪観光振興計画」において、スポーツに観光・体験・食などを融合させたスポーツツーリズムの推進を位置づけております。
その上でにぎわい創出も含んだ生涯スポーツ大会開催の検討を進め、日本のみならず世界各地での開催実績があり、市内外の企業・団体等が参加できるザ・コーポレートゲームズの開催に至りました。
本大会の開催を通じて期待することを教えてください。
稲垣:参加者の約半数が花園中央公園に集まることから、スポーツを通じた企業間交流の推進や、東大阪市の企業の協力のもとで行う併設イベントを計画中です。大会を通じて「モノづくりのまち」である本市の製造業とのマッチングや販路拡大など、新たなビジネスチャンスの獲得を期待しております。
また、アフターマッチファンクション(競技後の打ち上げ)会場として市内の飲食店をご紹介することで、大会参加者による市内消費の拡大や滞在時間の延長にも期待しております。
☆「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」のエントリーはこちらから!
※締切は2025年8月31日(日)です。
エントリー可能なチーム数には限りがありますので、お早めにお申込みください。
毎年大盛況!高校ラグビーOBチームによる「マスターズ花園」にも注目!
続いてご紹介するのは、ラグビーの聖地・花園ラグビー場を舞台に、ラグビーOBチームが熱い戦いを繰り広げる「マスターズ花園」。高校ラグビー大会出場の有無に関わらずエントリーできるため、どなたでも花園でプレーする夢を叶えられるチャンスがあるのです!
「マスターズ花園」創設の経緯を教えてください。
伊藤:当初は2021年に「ワールドマスターズゲームズ2021関西」のラグビーフットボール競技が花園ラグビー場で開催されることが決定し、そのレガシーを継承していくために「マスターズ花園」大会を創設いたしました。
ワールドマスターズゲームズは2027年に延期されましたが、現在はそのレガシー先行事業として、マスターズ世代のラグビー競技を盛り上げるため、2022年から毎年開催しております。
大会に参加した選手からの反応はいかがでしたか?
伊藤:昨年の「マスターズ花園」には18チームが参加し、参加者に行ったアンケートでは「たくさんの仲間と再会できた」「開催が続くのであればずっと参加したい」などの意見が寄せられました。試合終了後に行うアフターマッチファンクション(競技後の打ち上げ)も好評です。
1年を通じてスポーツ観戦を楽しめる!花園中央公園を拠点に活動するスポーツチーム
ここからは東大阪市を拠点として活動する3つのプロスポーツチームをご紹介します。
選手たちは日々練習や試合に打ち込みながら、スポーツ教室やイベントへの参加を通じて市民とも交流しています。
☆花園近鉄ライナーズ
花園近鉄ライナーズは、1929年に創部した日本有数の歴史と実績を持ち、花園ラグビー場をホストスタジアムとして活動するラグビーチームです。2022年1月よりラグビー新リーグ「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE」に参戦し、現在はディビジョン2からディビジョン1への復帰を目指しています。また、数多くの日本代表選手も輩出してきました。
☆FC大阪
FC大阪は2022年11月にJリーグへ入会し、現在は「明治安田J3」リーグに所属するサッカーチームです。花園近鉄ライナーズと同じく、ホームスタジアムは花園ラグビー場です。「サッカーを通じた地域社会への貢献」をクラブ経営方針に掲げています。
☆大阪ゼロロクブルズ
大阪ゼロロクブルズは、2025年に創設15周年を迎えた野球チームです。さわかみ関西独立リーグに所属し、花園セントラルスタジアムを本拠地としています。NPBへの選手輩出を目指しながら、セカンドキャリア支援にも力を入れていることが特色です。
「花園近鉄ライナーズ」「FC大阪」「大阪ゼロロクブルズ」と東大阪市の関わりについて教えてください。
伊藤:ラグビーの花園近鉄ライナーズ・サッカーのFC大阪・野球の大阪ゼロロクブルズのプロスポーツチーム3団体が、2021年11月に市民の健康増進とスポーツを通じた地域活性化を図ることを目的に「ジョイントハンズ花園」を結成しました。
市の事業にも数多くご協力いただいており、ともに花園を盛り上げようと様々な取り組みに参画しています。
『スポーツのまち東大阪』が見据える今後の展望
東大阪市として、スポーツをどのように市政に活かしていきたいとお考えですか。
伊藤:市民に積極的にスポーツを『する』『みる』『ささえる』機会を提供し、地域住民が魅力的なまちであると感じることで、住民満足度が向上し、地域やスポーツ団体が一つになることで、スポーツのまちが醸成されると考えております。
ひいては地域住民のウェルビーイングが達成されることで、地域への人口流入を呼び込み、更なる地域経済の活性化に期待ができるという考えのもと、取り組みを進めてまいります。
「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」やその先の「ワールドマスターズゲームズ2027関西」に向けた展望をお聞かせください。
稲垣:このような大きなイベントを一過性ではなく毎年継続した大会とすることで、多くの市内外企業・団体やチームに参加いただき、市としてはこの大会を目標に個人の健康増進はもとより、企業・団体の健康経営を促進していきたいです。
大局的には生活習慣病の予防や社会保障費の削減効果などの社会的効果をもたらすことによって、「スポーツのまち」ブランドを確立したいと考えております。
伊藤:マスターズ花園を継続開催し、運営ノウハウを醸成するとともに、ワールドマスターズゲームズ2027関西の潜在参加者を呼び込みます。
また、ゴールデンスポーツイヤーズに行ったラグビーワールドカップ2019日本大会のレガシーを継承し、賑わい創出策を講じながら海外チームをおもてなしするとともに、国際スポーツ大会を契機として、東大阪市の魅力を国内外に発信するほか、魅力と活力を高め、市民に国際交流の機会を提供いたします。
おわりに
今回は「スポーツのまち東大阪」の取り組みをご紹介してきましたが、子どもから高齢者まで、全ての人へスポーツを『する』『みる』『ささえる』機会を提供していることが印象的でした。
これを機に、読者の皆さんも運動習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
2025年10月11日(土)の「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」を筆頭に、さまざまなスポーツイベントを控える東大阪市。市内にお住まいの方はもちろん、市外の方も参加可能ですのでぜひ足を運んでみてください。
次回は日本国内初・国内唯一の「東大阪市立ウィルチェアスポーツコート」についてお伝えする予定です。お楽しみに!
関連サイト
東大阪市ホームページ
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/
第2次東大阪市スポーツ推進計画
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/cmsfiles/contents/0000038/38538/keikakuhonpen.pdf
「ザ・コーポレートゲームズジャパン in 東大阪」特設サイト
https://corporate-games.jp/2025/
「マスターズ花園」特設サイト
https://www.mbs.jp/rugby/masters/
「ワールドマスターズゲームズ2027関西」特設サイト
https://wmg2027.jp/index.html
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