佐藤松兵衛商店

「ちょっと変わった老舗銘菓」として和菓子を存続させていきたい

弊社は老舗和菓子企業としてのブランドや長年培ってきた技術を活かしながら変革を少しずつ行うことで、良いものは残しつつ変えられるものは変えていき、和菓子好きな方を増やし和菓子が後世に存続していくことを目指しております。

企業のこれまでとこれから

御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。

弊社は、1821年に創業した「のし梅」を主力とした老舗和菓子店です。のし梅とは山形の伝統的な銘菓で、山形県産の梅のピューレを砂糖・水飴・寒天と煮詰めて乾燥させて作る、爽やかな酸味が特徴のお菓子です。創業当初は難しかったのし梅の通年販売ですが、江戸時代後期に始まった寒天の流通・明治時代初期の缶詰の誕生を経て、明治時代には通年販売を開始しました。加えて、鉄道の整備が進み人・モノの移動が活発化したことでのし梅は全国的に人気を博し、高度経済成長期にはさらなる需要の拡大を経験しました。しかし、バブル経済の崩壊と共に売り上げは急落し、世間のお歳暮・お中元離れの影響も相まって、現在に至るまでのし梅を含む和菓子の需要は下がり続けています。このような時代の流れの中で弊社にとっての大きな転換点となったのは、2008年に8代目佐藤慎太郎が店を継いだことです。代表となった佐藤は、伝統を守り続けるだけでは生き残ることも難しいという状況に危機感を覚え、和菓子を好きな人を増やすという点に注力し始めました。例えば最近では、小学校で和菓子の出前授業をしたり、のし梅のチョコレートを販売したり、SNSの運用をしたりしております。このように代表が新しいことに次々と挑戦していく背景には、京都の老舗和菓子店での修行時代の経験があります。修行先で目にしたまるでシャーベットのような見た目の創作菓子は、代表の従来の和菓子に対するイメージを根底から覆すものでした。その経験から得た、伝統を守りながらも新しいことができるという学びが、代表の創意工夫の原点となっています。これからも、弊社は伝統と変革の両立を掲げて事業に取り組み、新規顧客の開拓にも力を入れてまいります。

御社の現在の事業の強み・特徴これからの展望について教えて下さい。

弊社の強みは、老舗のブランド力を持ちながら積極的に変革を興していく点です。今まで築いてきた伝統への信頼があるからこそ、目新しい取り組みにも味が出ると考えております。例えば、これまで培ってきた技術力を活かしてのし梅のチョコレートを新開発したり、新たに子供向けの和菓子教室を開いたりと、様々な変革に取り組んでまいりました。また、和菓子の考案から提供までを一貫して行えることも弊社の強みです。例えば、アニメキャラクターの誕生日を祝う和菓子の作成を依頼された際、時には代表自らアニメを見たり、漫画を読んだりして理解を深め、特徴を捉えた和菓子を作り上げます。これは弊社だからこそできるサービスであり、お客様からも非常に高い評価をいただいております。

企業から見た地域の魅力について

御社から見た山形地域の魅力について教えて下さい。

山形には家業を継いでいる人が多く、伝統が残されていることが魅力です。職人さんが生き残り続けているため、近所でも特殊な道具が手に入る環境が整備されており、仕事道具が壊れたときに遠くに出かけなくても市内で直していただくことができます。例えば、弊社でも仕事で特殊な道具がほしい時には地元のお店にオーダーメイドで制作していただいています。それによってバリエーションに富んだ商品を作成でき、仕事の幅が広がっていると感じます。このように、職人が生き残り続けていることは山形ならではの魅力だと思います。

企業が求める人材像について

御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。

「ゼロ」からイチを生み出したいと思っている人・刺激を与えることができる人・長く働き続けることができる人に来ていただきたいです。新しい価値観をもっており、会社全体がその人の影響によって新陳代謝を図れるような人材を歓迎しております。また、現在は商品の企画から開発までを私1人で行っているため、私と一緒に「ニコイチ」になって新しいものを生み出していくことに意欲的な人材も望んでいます。弊社で活躍している人は「今のままではダメだ、変わらなければならない」と奮起して働いている人が多いため、新しい和菓子を生み出していきたいという心意気をもった人材に応募していただきたいです。

ひとを知る

代表取締役社長
佐藤慎太郎

1979年生まれ、江戸期から続く和菓子の老舗「乃し梅本舗 佐藤屋」の長男。跡継ぎの重圧から逃れるために、地元から最も離れた鳥取大学に進学。その後兄弟会議の末、家業の継承を決意し京都の老舗菓子店で5年間の修業を経て佐藤松兵衛商店に入社。2019年に代表取締役に就任。モットーは「和菓子をちょっと自由に」。

SDGsへの取り組み

  • 【5】男女の賃金差の是正の解決に取り組むために、パートさんの正社員転換を積極的に進めております。
  • 【12】賞味期限は切れていないものの、販売期限の関係で店頭から下げざるを得ない品を袋詰めした「ちょっとおやつ袋」や羊羹の裁断の際に発生する「みみ」などの販売を通して廃棄物ゼロを目指します。

企業プロフィール

企業名株式会社佐藤松兵衛商店
所在地990-0031
山形県山形市十日町3-10-36
創業年1821年創業
代表者代表取締役社長 佐藤慎太郎
事業内容
  • 和洋菓子の製造・販売
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