企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。
柿の葉すしとは、海から離れた奈良県南部、吉野川流域に昔から伝わる郷土料理で、日本古来の食の保存の知恵が詰まったなれ寿司の一種です。かつて山から切り出した木材は航路を使って和歌山まで運ばれ、その帰りに持ち帰られる海の幸は山里の人々にとって珍品とされ、魚の切り身とすし飯、地元名産の柿の葉で包んだ柿の葉すしは、お祭りやお祝いの席には欠かすことのできないご馳走として母から娘に受け継がれていました。弊社は柿の葉のある夏限定だった柿の葉すしを商品化するために柿の葉の保存技術の開発に取り組み、柿の葉すし専門店として法人化し、昭和54年には昭和天皇皇后両陛下に献上させていただくという名誉を賜りました。また、なれ寿司の特徴として、お寿司でありながら日持ちがし、味が馴染んだ製造日翌日が食べごろということで、クール便の仕組みが確立される以前から、「送れるお寿司」として全国発送の取り組みをスタートさせ、現在の「奈良名物柿の葉すし」が誕生しました。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えてください。
弊社では、奈良の歴史ある郷土料理、食文化の1つである柿の葉すしを商品化するなかで、直営店以外にも全国の百貨店・駅ナカなどでも柿の葉すしを販売することとなり、現在においては、奈良土産・駅弁はもちろん、お盆や年末年始の集まり、ハレの日の行事食以外に、お中元やお歳暮などの贈答品、進物・手土産など、柿の葉すしのニーズは多岐に渡ります。柿の葉すしは柿の葉で包むことで保存性に優れ、お箸を使うことなく手軽に食べられる、分けやすいなど、利便性も良いので、今後はパーティーやスポーツ観戦・アウトドアなど、いろいろなシーンで気軽に使っていただけるよう、「暮らしにプラス柿の葉すし」をテーマにHPやSNSで日々PR活動に取り組んでいます。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た奈良地域の魅力について教えてください。
かつて日本の中心であった奈良は仏教建造物や文化財が世界遺産に登録され、貴重な歴史・文化に触れることができます。今では、奈良公園や若草山などの自然と歴史的な建造物が見事に調和し、四季折々の美しさを楽しめることが魅力です。本社のある五條市は、奈良県中西部の吉野川流域にあり、大阪と大和、紀伊方面をつなぐ交通の要衝として栄えました。重要伝統的建造物群保存地区の新町通り界隈は江戸時代の町家や明治維新の先駆けとなった史跡が残り、見どころ多い場所です。また、(市町村で)日本一の柿の産地としても知られ、秋には柿狩りが行われるなど、観光的にも魅力あふれる地域となっています。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。
「柿の葉すし」という伝統的な食文化を愛し、後世に伝えていく熱意にあふれた方で、初心を忘れず素直に学び、気づきを小さな革新に結びつけようとするチャレンジ精神旺盛な人財を求めています。また、常にお客様の満足を第一に考えつつ、あらゆる仕事を自分ごととしてレシーブし、最善を尽くし、あきらめず、粘ることのできる方を歓迎いたします。
ひとを知る
代表取締役社長
田中妙子
1977年奈良県五條市生まれ。関西学院大学を卒業後、大手住宅メーカーに入社。その後2010年に、柿の葉すし本舗たなかに入社。約5年間の専務取締役を経て、2015年、同社代表取締役 社長に就任。3代目として「伝統と革新」をコンセプトに、奈良の伝統的な食文化である柿の葉すしを大切に守るだけではなく、現代の新しい感覚をプラスしたブランディングに取り組んでいる。
SDGsへの取り組み
- 【4】食育や地域の食文化を後世に伝えるために「柿の葉すし手づくり体験」を実施しております。
- 【12】廃棄ロス削減の為、エコパック(一部店舗)の販売・ばら売りを実施しております。 ※エコパックとは、廃棄になる前にお得用な詰合せとして販売しているものです。
- 【15】資源の有効活用として、たなかの特製木桶は、吉野杉の間伐材を利用しています。また、この木桶は柿の葉すしや押しすしを作るのに再利用できます。
企業プロフィール
企業名 | 株式会社柿の葉すし本舗たなか |
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所在地 | 〒637‐0014 奈良県五條市住川町1490番地 |
創業年 | 1903年創業 |
代表者 | 代表取締役社長 田中妙子 |
事業内容 |
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