岩泉純木家具

県内の深山で時間をかけて育った大木を、その姿をイメージできる家具として家庭に届けたい

私たちにとって、木材はただの素材ではありません。80年から300年以上かけて少しずつ育った植物の命です。人よりずっと長生きしたその木の樹齢と同じくらい長い年月、壊れることなく、愛情をもって使っていただける家具を作るのが私たちの仕事です。

企業のこれまでとこれから

御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。

父親の製材所で働いていた工藤宏太は、大木が注文に合わせて細切りにされていくことに対し疑問を抱いていました。そこで300年以上もの年月を生きた大木を長く使い続けられるようなものにしたいという思いや、大木の姿をそのまま残して後世に伝えたいという思いから、岩泉純木家具を創業しました。世の中が輸入材や大量生産にシフトしていく中、弊社は国産材や手作りにこだわり続けてきたようにあえて弊社は転換してこなかったという点が逆説的な転換点になったと言えます。また、創業当初は漆塗りのみだったのが、最近では植物系のオイル塗料を使用するようになった点も転換点ではないかと考えています。現在では著名な芸能人にも愛用者がいるほか、複数の美術館に休憩用ベンチが採用されています。

御社の現在の事業の強み・特徴これからの展望について教えて下さい。

仕入れる材木は全て岩手県産材であり、過去に仕入れた北海道産材を使うこともありますが、それでも100%国産材を使用しているという点が弊社の強みだと考えています。弊社は原木調達から販売までのすべてを自社のみで行い、さらに地域産材100%であるため、極めて珍しい家具メーカーです。また、製造においては流れ作業を行わず、一人の職人が板の切り出しから部材加工、研磨、組立まで一貫して手作りで行っており、お客様の体格や使用用途に合わせて作るなど、何十年もご愛用頂くにふさわしい本格家具をご提供しています。また、トレーサビリティにも力を入れており、去年仕入れた一定の材木に関して、岩手県内のどこの自治体の山から出たものなのかまで追いかけられるようにしています。

企業から見た地域の魅力について

御社から見た岩手地域の魅力について教えて下さい。

岩泉町は全国的に貴重な広葉樹の産出地として知られています。林業の盛んな町の多くは限られた樹種だけしか無くなってしまっている場合があるのに対し、当地は広葉樹を中心に代表的な樹種だけで20種前後にのぼり、非常に植生が豊かな山の姿を見られることが魅力としてあげられます。また岩泉町では土砂崩れしにくい林道の作り方や木が再生しやすい切り方を考えるなど、国際認証であるFSC規格の拡大に町ぐるみで取り組んでいるのも特徴の一つです。今後岩泉町地域ではこのような取り組みを通して、山が原材料の産出地というだけでなく、恵みをはぐくむ母体となったり、板になってしまったモノとしての木ではなく、生き物としての木の姿を見ることができたりするような地域になればと考えています。

企業が求める人材像について

御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。

当社の家具作りは鉋(かんな)や鑿(のみ)など手道具の使いこなしはもちろん、テーブル、椅子などあらゆる家具を作るための様々な技術を身に着けることが必要になります。さらに樹種ごとの特性も把握しなければならないという点も含め、すべての家具を作れるようになるまで5年、それらを手早く作れるようになるまでさらに3年から5年はかかるかと思われます。したがって毎日地道にこつこつと仕事をこなしていくことが大切であるため、素直で真面目な方、そしてやる気、根気がある方、長く働いていただける方を募集しております。メーカーにありがちな部品製作の繰り返しではないので、やりがいがあるのが魅力です。しかし岩泉町の地域おこし協力隊としての募集であるため、過疎地以外に在住であることが前提となる点に関しましてはご了承ください。

ひとを知る

取締役社長
工藤林太郎

創業者の工藤宏太と木工作家の工藤澄子の長男として生まれる。2007年に入社、2020年末より現職。家具作りに使う丸太は、市場で自ら1本ずつ目を通し、良質なものだけを厳選して仕入れる。創業者から受け継いだ「木と対話しながら生まれる家具づくり」を実践し、50~70代の職人とともに工房で腕を振るう。岩手県立大学盛岡短期大学部で年1回講義を担当、町産材PRのための展示会出展など、地域貢献にも取り組む。

SDGsへの取り組み

  • 【11】地域の資源を活用するとともに、都市圏に向けた販売を行うことで、地域外マネーの獲得にも貢献します。
  • 【12】使い捨てにされない家具を作ることで森林資源の消費を最小限にし、植物系塗料の利用でCO2排出量の削減にも貢献します。
  • 【15】地域内に自生する多様な広葉樹を利用することで、生物多様性の維持に貢献します。

企業プロフィール

企業名岩泉純木家具有限会社
所在地027-0501
岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字片畑7
創業年1975年創業
代表者取締役社長 工藤林太郎
事業内容
  • 木製家具製造販売
  • /ペルシャ絨毯小売
WEBサイトリンクはこちらから
求人応募ページ弊社HP求人ページ岩泉町採用ページ
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