小松マテーレ

小松マテーレは、染色を基盤に多彩な事業領域をカバーする「化学素材メーカー」です。

当社は海外のラグジュアリーブランドにも素材(生地)を供給しているファッション、スポーツ、ユニフォーム、民族衣装などの衣料分野から、医療・福祉関連、建築建材関連、電材関連などの資材分野、さらには炭素繊維や超発泡セラミックス建材、バイオ製剤など環境共生素材を軸とした先端材料分野まで、幅広く事業展開を行っています。80年以上にわたり、コアとなる技術を他の分野に応用しながらお客さまに求められる素材を商品化し続けてまいりました。

企業のこれまでとこれから

御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。

当社は1943年に小松織物精練染工株式会社として設立いたしました。
創業当初は絹など天然繊維の染色加工を行っておりましたが、1958年からはナイロン織物、1960年からはポリエステル長繊維織物の染色加工を開始し、現在はほぼ100%合成繊維を取り扱っております。合成繊維は軽量性・耐久性・速乾性・寸法安定性といった特長を持っており、それに当社独自の染色やコーティング・フィルム加工・撥水加工等を施すことでさらなる付加価値を加え、機能性と快適性を高めています。
当社の転換点はオイルショックに加えて、バブル崩壊、リーマンショックなどの国内の経済危機や、大量生産を得意とする海外メーカーの台頭を受けて大幅な事業変革を行ったことです。かつて当社は、受託加工(OEM)生産の事業を中心に展開していました。しかし、市場環境の変化に対応するためには「自ら売る力」が求められると考えました。この課題に対応すべく、自主企画・自主製造販売を担う営業部門を立ち上げ、研究開発センターやファッションセンターを設置したことにより、自社内での一貫体制を構築しました。こうした取り組みにより、当社は単なる加工業から「提案型素材メーカー」へと進化。現在はファッション分野にとどまらず、建築資材やバイオ製剤、そして製品事業といった多様な領域へと主体的に販路を拡大しています。

御社の現在の事業の強み・特徴これからの展望について教えてください。

当社は1991年の研究開発センターやファッションセンターの完成を皮切りに自社での開発を加速させ、2000年にはフランス・パリでの個展を初めて開催し、ヨーロッパを中心としたラグジュアリーブランドに認められたことで、海外市場への本格進出を果たしました。世界最高峰といわれたパリでの繊維素材見本市「プルミエール・ヴィジョン」では2013年第5回PVアワードにて、日本企業で史上初めてとなるグランプリを受賞し、海外事業が大きく飛躍する足掛かりとなりました。
現在ではフランスからイタリアへメインのマーケットプレイスを移し、2025年2月にはミラノで開催された国際的な素材見本市「ミラノ・ウニカ」に、欧州以外の企業として初めて単独でブースを構えることができました。
中国には、2025年4月に江蘇省蘇州市で「小松美特料(蘇州)咨詢有限公司」を設立いたしました。この新会社設立を海外事業の拡大を見据えた布石とし、製品の品質向上・外注管理体制の構築・技術協力・技術指導に継続して取り組んでいます。
今後も当社の得意領域となった特に欧州のラグジュアリーブランドをはじめとするファッション分野で、圧倒的な存在感を発揮していきます。

企業から見た地域の魅力について

御社から見た石川地域の魅力について教えてください。

石川県は全国の約40%を占めるナイロン・ポリエステルなどの合繊長繊維織物の一大生産地です。生産が盛んになった理由は、水資源が豊富であることや、気候が湿潤なため静電気が起きにくく、織物を作るのに適していることなどが挙げられます。また、石川県では古くから霊峰・白山での宗教文化が栄え、冬には全国各地へと出稼ぎに行く人が多かったという歴史もあり、真面目で辛抱強い性格の人が多い地域です。このような特徴があるからこそ、当社も現在まで繊維加工メーカーとして事業を展開することができています。
さらに、北陸新幹線の開業で首都圏からのアクセスが容易になったことにより、日本人はもちろん外国人観光客も増加傾向にあります。その結果、豊かな自然環境や城下町の風情が残る街並みもより高く評価されるようになりました。また、石川県の魅力といえば、やはり「食文化」は外せません。四季折々の海の幸、山の幸に恵まれており、季節ごとに楽しめる食の豊かさは、地元で暮らす私たちにとっても大きな魅力です。本社を石川県に構える企業として、こうした食文化が日常の中にあることを誇りに思っています。
ぜひご家族やご友人と、歴史と伝統が息づく街・石川へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

企業が求める人材像について

御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。

当社は販売機能や商社機能を持ったメーカーとしての特長がありますが、生産管理・技術開発・営業など、幅広い人材を募集しております。
当社の部門は細分化されておりますが、新商品の企画立案から素材試作、プレゼンテーションや販売活動まで部門を越えて一体となって取り組む『RE-CREATION(リ・クリエーション)』という社内コンペティションを年に1回開催しております。コンペティションで役員やファッション専門家に評価された素材は、国内外の展示会や商談でお客様にお披露目・ご提案する機会もあるため、主体性を持って業務に取り組みたい方や海外事業にご興味をお持ちの方からのご応募も歓迎です。私たちとともに、持続可能で“驚きと感動のある素材”を、世界へと共に広めていきませんか。

ひとを知る

代表取締役社長
中山 大輔

石川県小松市出身。玉川大学文学部英米文学科を卒業後、1992年4月に小松精練株式会社(現小松マテーレ株式会社)へ入社。 主に海外市場で活躍。英国駐在を経て市場開拓室長、ファッション企画室長、国際営業部長、マーケティング部門長など様々なセクションを経験。取締役第1事業本部長、常務取締役営業本部長、専務取締役営業本部長を経て、代表取締役専務に。2024年6月に代表取締役社長に就任し、現在に至る。

SDGsへの取り組み

  • 【5】【6】【10】【13】リサイクル素材のトレーサビリティのしくみが整っていることと社会的責任、環境保護、化学物質の使用制限を遵守していることが評価され、2025年4月にTextile Exchange が制定するGRS認証を日本の染色加工場として主管拠点で初めて取得しました。
  • 【9】【11】【12】サステナブル素材総合ブランドとして「mateReco」を展開しています。「mateReco」は「環境にやさしい原材料の使用」や「自然にやさしい機能加工」、「持続可能な社会に貢献する高機能素材」の社会への提供を通じてSDGsの実現に貢献しています。
  • 【12】排水処理から排出される余剰汚泥を削減できるバイオ製剤の開発を進め、自社の排水処理で余剰汚泥の100%削減を達成。自社以外の排水処理施設へも外販をしています。

企業プロフィール

企業名小松マテーレ株式会社
所在地929-0124
石川県能美市浜町ヌ167番地
創業年1943年創業
代表者代表取締役社長 中山 大輔
事業内容
  • 衣料ファブリック
  • /資材ファブリック
  • /製品部門
  • /先端材料
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