企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。
弊社は1943年に当時の伊予三島市(現四国中央市)で、創業者の井川伊勢吉の信条であった「誠意と熱意を持つ者が事を成す」を社是に掲げて創業しました。市内から回収する古紙を原料として生産する新聞用紙と段ボール原紙のメーカーとしてスタートし、その後、1947年に高度成長期の紙需要の拡大に伴い、印刷用紙や包装用紙の分野に参入しました。1979年には衛生用紙市場に参入、代表商品の「エリエール」は市場参入後7年でトップシェアを獲得し、総合製紙メーカーへと発展しました。そして、2011年からは、中国やタイといったアジア地域を中心に海外展開を進めており、地域にあった商品の開発、販売をしています。2012年からは3カ年単位の中期事業経営計画を策定し、全社員が会社の目指す方向(ベクトル)を合わせ、全員参加の「一体運営」に力を入れております。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えてください。
弊社の強みは、基幹工場である三島工場(愛媛県四国中央市)の立地と環境変化への対応力にあります。三島工場の敷地面積は国内最大級の臨海工場(東京ドーム約36個分)であり、木材チップなどの原材料を船から直接荷揚げして、生産した製品は反対側の岸壁から出荷できる効率的なレイアウトになっています。また、紙需要の変化に柔軟に対応して生産品種をフレキシブルに転換できるのも大きな強みです。近年では印刷用紙の生産設備を、需要が堅調な衛生用紙や段ボール原紙へ転換しています。さらに「自ら生産したものは自らの手で売る」という企業理念を持ち、技術者が営業担当者と一緒にお客さまを訪問してニーズを直接確認し、商品開発や品質向上などのモノづくりに活かしています。この企業理念は、海外展開においても、現地に合わせた商品開発を行うなどモノづくりの現場に受け継がれています。今後は、今まで培ってきた技術や運営スタイルを活かしながら、環境負荷が少なく鉄よりも軽くて強度が高い「セルロースナノファイバー(CNF)」や航空機のジェット燃料などへの展開が可能な「バイオリファイナリー」などの新素材分野にも注力していき、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た愛媛地域の魅力について教えてください。
創業の地である四国中央市は、2004年に4つの市町村が合併して誕生しました。昔から手漉き和紙の生産が盛んな地域であり、「紙のまち」として今も多くの製紙関連産業が盛んで、18年連続で紙製品出荷額全国1位に輝いています。昔から競合先と切磋琢磨しながらも、地域の雇用や発展のために協力して尽力してきた歴史があり、先人たちは紙抄きに必要な水を確保するため、国や県・周辺地域に働き掛けて3つのダム建設を実現し、今日の紙パルプ産業の礎を築きました。近年では「四国中央市カーボンニュートラル協議会」を発足させ、地域全体で協力しながら将来の子供たちのためにカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを一丸となって進めています。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。
“変化や挑戦に前向きな方”に応募していただきたいです。弊社の長期ビジョン「Daio Group Transformation 2035」でも人的資本経営に注力していく方針を打ち出しています。充実した研修制度だけでなく、3年後・5年後・10年後をイメージしながら会社の成長とともに個人が成長できるキャリアプランを立てて支援しています。弊社は原料のパルプから商品の生産、販売まで一貫した生産体制をとっており、また海外展開も積極的に進めていることから、国内だけでなく海外においても若手社員が挑戦・活躍できるフィールドがたくさんあります。前向きにさまざまなことへ挑戦したい方にぜひ積極的に応募いただきたいです。
ひとを知る
取締役 常務執行役員 生産部門担当 兼 生産本部長
棚橋 敏勝
1989年、名古屋パルプ株式会社(現大王製紙株式会社可児工場)に入社。洋紙、特殊紙、家庭紙の生産技術、商品開発、製造などに従事し、生産部門における業務経験と実績を有する。2016年に当社基幹工場である三島工場の製紙部門担当の工場長代理に就任し、家庭紙の新工場の立上げや洋紙マシンの板紙への転換など、構造改革を推進してきた。 2023年に常務執行役員 生産部門担当 兼 生産本部長に就任。大王グループ生産部門全体を管轄し、経営理念の実現に向け、人だけでなく環境にもやさしい商品の生産に日々尽力している。
SDGsへの取り組み
- 【8】【9】【12】【17】CNFは、プラスチック材料の軽量化や使用量の削減などの低炭素社会の実現に貢献できる素材であり、紙パルプにはない多様な機能を活かした用途開発を進めております。
- 【8】【12】【14】 GHGの排出量を削減し、海洋プラスチックごみ問題の解決に貢献しております。 従来、埋め立てや焼却処理されていた紙ごみを難処理古紙として弊社独自の処理技術で回収・分別し、古紙は製紙原料として再利用。そして選別されたプラスチックやビニールなどの残渣は発電用リサイクルボイラーの燃料として活用しております。
- 【6】【13】【15】【17】 南米チリで植林事業を展開し、他社と協働した防火活動の強化による森林保全、植林事業地内の天然林や絶滅危惧種の定期モニタリングによる生物多様性の維持に取り組んでおります。
企業プロフィール
企業名 | 大王製紙株式会社 |
---|---|
所在地 | 〒799-0492 愛媛県四国中央市三島紙屋町628 |
創業年 | 1943年創業 |
代表者 | 代表取締役 若林賴房 |
事業内容 |
|
WEBサイト | リンクはこちらから |
商品・サービスサイト | リンクはこちらから |
求人応募ページ | リンクはこちらから |
企業ロゴ |