元々県内の建設会社の食品部門に勤めておりましたが、2016年事業を継承し創業したのが白神屋です。当初は白神山地の湧き水で作った水だけを販売しておりましたが、さらに地域の魅力を伝えていくために、能代の食文化のひとつ「豚なんこつ」を使用した豚なんこつキーマカレーや豚なんこつハンバーグ、豚極の開発に取り組み、その後は白神ねぎと比内地鶏を使用した商品の開発、秋田県産牛を使用した商品の開発など、商品数を増やしてまいりました。人口減少が進む中、秋田の地元の味をなくさないよう秋田県産のものだけを取り扱い、食を通して秋田県・白神山地の魅力を知っていただけるよう活動しております。地域の魅力を発信する場所を広げるために、都内の伊勢丹で白神フェアを開催したことが弊社の転換点です。コロナ前は、月の半分を秋田、もう半分を関東で過ごし、秋田県外の方にもおいしさを知っていただくために活動しておりました。

食品製造と県内企業様商品の卸売りを行っております。弊社の取り扱う商品に共通することは、原材料やバックグラウンドなど、商品の要素1つ1つに向き合っているということです。商品の強みを知り、既存の商品との差別化をはかることで弊社が提供する商品としての価値を見出しております。このような取り組みもあり、弊社の商品「豚なんこつキーマカレー」や「秋田県産牛粗ほぐしコンビーフ」は朝日新聞主催の「本格レトルトカレー50選」や「あきた食のチャンピオンシップ2023」で金賞を受賞することができました。今後も今までと変わらず食を通じて地域を発信しながら、観光業など異業種の方とも連携して、秋田県や白神山地の魅力をアピールしてまいりたいです。

地元にいると当たり前になってしまっているので、魅力についてはつい鈍感になりがちです。しかし、秋田県から外に出て少し距離を取ることで、改めて地元の風景や魅力を感じることができます。実際に私が県外から見て感じた秋田県の魅力は、自然豊かで四季がしっかりしていることです。地域で採れた季節物の食材を味わえることはもちろんですが、季節のにおいや田畑で実る野菜、米など五感を通して季節を感じることができます。また、秋田県といえば雪国をイメージする方が多いのではないでしょうか。ご存じの通り冬の秋田県は雪が積もり、寒さが厳しいところですが、寒さ故に見られるダイヤモンドダストや極寒の地だからこそより一層癒される温泉など、魅力にもあふれております。そのため、秋田を訪れる際はぜひ冬にお越しいただきたいです。

秋田県にしかないものに気付くことができ、それは素晴らしいものであると自信を持てる方に応募していただきたいと思っております。秋田にある素晴らしいものを自覚したうえで、「私の地域、弊社の商品にはこのような魅力があるから、ぜひ秋田に来て食べてみてください」と、元気に笑顔で発信していただける方です。実際にそのような想いがないと、秋田県や白神山地の魅力を伝える全ての行動に繋がらないと考えております。同じ想いを持つ方に来ていただくことで、秋田や白神山地のファンがもっと増えていくと弊社としても非常に嬉しいです。