こんにちは!
自転車通学3年目のライター、橋本です!

突然ですが、みなさんは普段、何を使って通勤・通学していますか?
車や徒歩、自転車など様々な交通手段がありますが、電車を使っている人も少なくないでしょう。

人々の足として活躍している電車ですが、実は滋賀県には「ガチャコン電車」というユニークな名前で親しまれている鉄道があるそうです!

今回は「ガチャコン電車」の歴史や魅力を紹介するとともに、地元に愛される理由を解き明かしていきます!

ガチャコン電車の100年以上の歴史


ガチャコン電車の正式名称は近江鉄道で、1896年から走り続ける滋賀県最古の私鉄です。

かつては工業や物流など、主に産業の面において活躍していた鉄道でしたが、自動車の発展や自家用車の普及・人口減少などの理由から現在では地域密着型の電車として活躍しています。

約60kmの全長をわずか2車両で駆け抜ける湖東地域を中心に広がるローカル線です。

ガチャコン電車と呼ばれる理由


それではなぜ、近江鉄道はガチャコン電車と呼ばれているのでしょうか?

その理由はずばり、電車の走行音

近江鉄道の車両は走行するとき「がちゃこん、がちゃこん」という金属がぶつかり合うような音を立てながら、ゆっくりと壮大な自然や田んぼ、畑を通過します。

そのどこか心が和むような光景から、地元住民は愛をこめてガチャコン電車というニックネームをつけました。

鉄道の進化にあわせてその音は小さくなってきたようですが、その名前は昔から定着したままです。
ガチャコン電車という名前は、長い間地域の人々を支え愛され続けていることを象徴する勲章なのです!

ガチャコン電車の魅力


そんなガチャコン電車ですが、その魅力は地域との強い結びつきだけではありません。

レトロ感溢れる車両


ガチャコン電車について語る際、避けては通れない話題がその車両です。

実は関東地域の西武線で知られる西武グループが近江鉄道の運営を行っているため、古くなった西武線の車両が少しの改修を加えられて使用されているのです!

外見はほぼそのままで、内装昔の姿をとどめています。

塗装も大きな変化がなくレトロ好きには溜まらない車両であること間違いなしです!

前面展望


近江鉄道では、運転台の後ろから進行方向を眺められる前面展望が採用されています。

近江鉄道の周辺には伝統的な街並み・覗かな田畑・美しい山並みなど、様々な景色が広がっています。
その光景を楽しみながら移動できることも、ガチャコン電車の魅力のひとつです。

ガチャコン電車の抱える課題


魅力にあふれる近江鉄道ですが、実は現在存続の危機にあります。

自家用車の普及や人口減少により、利用者は継続的に減少をしています。
赤字が長期的に続き、一時は年間5億もの損失になってしまいました。

なければ困ってしまう住民が多くいるのも事実ですが、存続が難しいこともまた事実です。

そこで近江鉄道は「上下分離方式」という手法を採用しました。
ここでの上下分離方式とは、車両と路線の管理者をそれぞれ別にするシステムのことです。

線路や駅の管理は沿線自治体が運営する「近江鉄道線管理機構」が行い、近江鉄道が責任を持つのは車両のみに限定されました。

路線の周辺に大学のキャンパスが出来たこともあり、近江鉄道の経営状況は回復してきています。
また、鉄道ファンや地域を愛する人々による支援も行われています。

おわりに


いかがでしたか?

今回は、地域に密着したレトロな雰囲気が魅力のガチャコン電車を紹介しました。
車窓風景を楽しみながら、ゆったりと旅をしてみるのも楽しそうですね!

現在の日本では、近江鉄道と同じように多くのローカル線存続の危機に晒されています。

私たちにできることは「休日にふらっと乗ってみる」「SNSで紹介する」「家族や友達と話題にしてみる」などの小さなアクションだけかもしれません。
ですがその小さな一歩が、ローカル線を存続させる大きな力に変わるかもしれません!

ぜひ一度、ローカル線で日々の疲れを癒しながら、新たな地域の魅力を発見してみてください!

参考


近江鉄道グループ 公式ホームページ
https://www.ohmitetudo.co.jp/
滋賀県「近江鉄道線のあり方検討」
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kendoseibi/koutsu/305179.html
レイルラボ「近江鉄道」
https://raillab.jp/company/ohmi-tetudo/series
公共交通トリセツ「鉄道の存廃問題における「上下分離方式」とはなんですか?」
https://kotsutorisetsu.com/20241005-2/
NHK「上下分離の近江鉄道31年ぶりに黒字決算の見通し」
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20250327/2060018004.html

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